確率計算~ドローソース編~


確率計算の第2段目となるドローソース編です。以下では~カード設定編~で用いたA、B、C、D を用いて解説していくので、分からない方は~カード設定編~の方をご覧になってからでお願いします。

以下で使う確率計算機 → https://duellinkstheory.com/duellinks/duelproject/probability.html

導入

ドローソースの計算の過程としてはドロー前で得られる確率とドロー後に得られる確率の掛け合わせで算出できると考えられます。

ドロー前ではデッキの枚数と初手の枚数は指定した条件のままだが、ドロー後で考える時のデッキの枚数は指定したデッキの枚数から初手の枚数を引いた値となり、手札に来る枚数はドローソースのカードに依存する事となります。

例 デッキの枚数は20枚で初手の枚数が4枚である時、カップオブエースを使い2ドローしたら、ドロー前は指定した条件で確率を算出し、ドロー後はデッキの枚数を16枚、手札に来る枚数は2枚として考えればよい事となります。

つまり、~カード設定編~で示した公式である変数Deckとhの値を変えて考えます。

以上の事を踏まえ、カード設定で指定した条件をBに分解し公式に当てはめて確率の計算をするのだが、指定する条件が1つのみの場合と2つ以上の場合で変わってくるので、区別して考えていきます。

カード設定が1つのみの場合

ドロー後にカード設定で指定した条件を満たす確率を求めていくので、ドロー前はカード設定で指定した条件を満たさずに、ドロー後に指定した条件を満たすようにしたいと思う。そのため、4パターンのBへの分解が大きく変わるので、以下投入枚数を4枚、必要枚数を2枚とした時のA、B、C、D を例に考えていく。

例1  ₄A₂の場合、ドロー前に条件を満たさないようにするには ₄B₀ と ₄B₁ が考えられる。つまり、1枚も引いてない ₄B₀ はドロー後に ₄A₂ を満たせばよい。 そして、1枚だけ引いた ₄B₁ はドロー後に ₃A₁を満たせばよい 。

例2  ₄B₂の場合、ドロー前に条件を満たさないようにするには ₄B₀ と ₄B₁ が考えられる。 つまり、1枚も引いてない ₄B₀ はドロー後に ₄B₂ を満たせばよい。 そして、1枚だけ引いた ₄B₁ はドロー後に ₃B₁を満たせばよい 。

例3  ₄C₂の場合、 ドロー後にも条件を満すようにするには ₄B₀ と ₄B₁ と ₄B₂ が考えられる。そして、ドロー後でも条件を満たすようにするには 1枚も引いてない ₄B₀ はドロー後に ₄C₂ を満たせばよい。1枚だけ引いた ₄B₁ はドロー後に ₃C₂を満たせばよい 。2枚だけ引いた ₄B₂ はドロー後に ₂C₂を満たせばよい 。

例4  ₄D₂の場合 、 ₄D₂ は ₄B₂ と変わる事が出来るので以下例2と考えは同じである。

以上の4パターンをまとめると次のようになる。(一つ目の矢印はドロー前の条件であり、二つ目の矢印はドロー後での条件である)

そして、投入枚数をα、必要枚数をβとした時、A、B、C、Dの分解をまとめると以下の図となります。

このように、ドロー前とドロー後での分解方法が分かったので”堕天使のイシュタム”のドローで”堕天使の追放”を引く先攻での確率を例に考えてみる。

例 ドローソースの設定ではイシュタムを3枚投入して1枚ちょうどドローする₃A₁とカード設定では堕天使の追放を3枚投入して1枚以上ドローする ₃A₁ を設定した場合を考える。初期設定のデッキの枚数は20枚とする。

図3を参考にすると ₃A₁ を分解した際、ドロー前の条件は ₃B₀ となる。これからDeck=20、先行でのh=4、からドロー前のパターン ₃A₁ : ₃B₀ の組み合わせを計算する。これの計算結果は28.462% となった。(ドローソース設定では青色とした。)

次に、ドロー後の計算を考える。イシュタムでのドローは2枚であるので、Deck=16、h=2 においてのドロー後の条件である ₃A₁ を計算すればよい。これの計算結果は 35% となった。以上の計算結果を掛け合わせると条件を満たす確率は 9.96 %となった。

カード設定が2つ以上の場合

次に、カード設定が2つ以上の場合について考えていきます。カード設定が2つ以上になると前述した分解が少しばかり変わります。それは、設定する条件が2つ以上である事はつまり、ドロー前から条件を満たしてもよいのが存在するからです。

例えば 条件1 ₃A₁ と 条件2 ₃B₁ がドロー後に満たす事を考えた場合、条件1のみドロー前から満たし、ドロー後に条件2を満たす場合が考えられます。

つまり、図3で示した分解要素の内、C以外の条件はすべてドロー前には条件を満たしていないため、自身を分解に加える事が出来るのです。下図のように赤線がそれ自身の条件になります。

図4 カード設定が2つ以上での分解方法

これで、カード設定が2つ以上である時の分解方法の説明が終わりです。次に、組み合わせの方法について考えていきます。

組み合わせの方法はカード設定で示した方法と同様にするが、注意点が必要です。それは、条件がすべて赤色になった場合は除かなくてはならない事です。

赤色はドロー前から条件を満たす場合であるため、すべて、赤色になってしまうとドロー前から条件を満たしてしまいドロー後の確率ではなくなってしまうためです。条件が ₄A₂ と ₄B₂ を例に考えてみましょう。

例  初めにドロー前の分解を考える。図4で示した分解方法で ₄A₂ と ₄B₂ を分解して組み合わせ記号である : を使うとドロー前の条件は

(₄B₀ + ₄B₁ + ₄A₂) : (₄B₀ + ₄B₁ + ₄B₂) = ₄B₀ : ₄B₀ + ₄B₀ : ₄B₁ + ₄B₀ : ₄B₂ + ₄B₁ : ₄B₀ + ₄B₁ : ₄B₁ + ₄B₁ : ₄B₂ + ₄A₂ : ₄B₀ + ₄A₂ : ₄B₁ + ₄A₂ : ₄B₂

と最後の赤色だけの条件は消されます。このようにすべて赤色の条件だけを取り除き、計算を行います。最後にこのドローソースを使った実践的な例を示して終わりたいと思います。

確率計算~実践編~

今回使う題材は筆者が2020 Feb KC カップで使った堕天使を例に考えてみます。

堕天使の初動の強ムーブとしては追放が絡む事が重要だと思います。つまり、追放が絡む条件としては以下の6つが考えられます。

① 初手に追放が1枚以上来る

② 初手にアムドゥシアスとユコバックがそれぞれ1枚以上来る

③ 初手にマスティマとユコバックがそれぞれ1枚以上来て、サイコショッカーはデッキ内に残す。

④ イシュタムドローした後に追放が1枚以上来る

⑤ イシュタムドローした後にアムドゥシアスとユコバックがそれぞれ1枚以上来る

⑥ イシュタムドローした後にマスティマとユコバックがそれぞれ1枚以上来て、サイコショッカーはデッキ内に残す。

以上の確率を足し合わせた結果が初手に追放が絡む確率となります。

①~③はカード設定のみの条件である。そして、④~⑥はドローソース設定も足された条件である。

初めに①~③の条件を考える。図5デッキでの投入枚数を考慮したら、①の条件は₃A₁、 ②の条件は₂A₁ : ₂A₁ 、 ③の条件は₂A₁ : ₂A₁ : ₁D₁ となる。しかし、今回は確率の合計値を求めていくので条件は排反でなければ足し合わせる事は出来ないので条件が排反になるように考える。

①の条件を基板に②と③での排反を考えると②と③の条件は追放を確実にドローしない ₃D₃ を付け足す必要がある。そして、②と③の条件はカード名の被りがあるため③の条件に₂D₂も足す。したがって、

₃A₁ + ₂A₁ : ₂A₁ : ₃D₃ + ₂A₁ : ₂A₁ : ₃D₃ : ₁D₁ : ₂D₂ ・・・(1)

となり、(1)式の確率を計算すると50.87719 + 7.53354 + 4.5614 = 62.97213%である事が分かった。

次に④~⑥のドローした上での計算を考えたいと思う。

④~⑥の条件はイシュタムドローした上での①~③の条件と等しいので(1)式をそのまま利用し、ドローソースの条件を青色として足すことで計算すると、

₃A₁ : ₃A₁ + ₃A: ₂A₁ : ₂A₁ : ₃D₃ + ₃A₁ : ₂A₁ : ₂A₁ : ₃D₃ : ₁D₁ : ₂D₂ ・・・(2)

となります。例で用いた堕天使デッキは堕天使カード以外であるのはサイコショッカー1枚であるので、イシュタムの効果は(1)の条件下では確実に発動が出来るので発動条件の項目は考慮しなくてよい。

そして、(2)式の確率を計算すると9.96182 + 3.23529 + 1.2549 = 13.19711 %である事が分かる。

以上より①~⑥の条件を足し合わせると76.16924%で先攻は追放に触れる事が可能です。 

計算過程で用いた記号や公式や例について、ご不明な点がございましたらツイッター、連絡ページでの連絡をお願いします。

 

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